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「まだ動いてるから大丈夫」——
その考えが命取りになる可能性があります
エアコンは洗濯機や冷蔵庫と違い、壊れる直前まで「普通に動いているように見える」ことが多い家電です。ある日突然、何の前触れもなく動かなくなる——それがエアコン故障の怖さです。
特に設置から10年以上が経過したエアコンは、内部の部品が経年劣化しており、いつ止まっても不思議ではない状態です。「まだ冷える」「去年も使えた」という感覚は、残念ながら安全の根拠にはなりません。
下記に当てはまるエアコンはすぐに交換をご検討ください
「壊れてから考えよう」では遅い——3つの理由
1. 「エアコンの2027年問題」とは
エアコン業界は現在、2つの大きな規制の波に直面しています。この2つが複合的に作用することで、私たちの「エアコン選び」の常識が大きく変わろうとしています。
(1)2027年省エネ基準の改定とその影響
経済産業省は省エネ法に基づき、2027年4月から家庭用壁掛け型エアコンに適用される新たな省エネ基準(APF目標値)を策定しました。この基準は従来より大幅に引き上げられており、現行の格安エアコンの多くはこれを満たすことができません。
基準を満たさない製品はメーカーからの出荷が禁止
省エネ基準100%未満の製品は、2027年4月以降にメーカーからの出荷ができなくなります。そのため4月以降は在庫限りでなくなる見込みです。
現行機種の約7割が生産終了・リニューアル対象に
業界内では、現在販売されているエアコンのうちおよそ7割が生産終了やモデルチェンジの対象になるとの見方があります。格安帯の製品はほぼ全滅する可能性があります。
2029年度にはさらに対象が拡大
2027年度は壁掛け型が対象ですが、2029年度には天井埋め込み型・床置き型・マルチタイプなど、その他の形式のエアコンにも新基準が適用される予定です。
(2)エアコンの「冷媒」と環境規制の動向
エアコンは外の冷気・熱を回収し屋内に運ぶことで冷暖房を実現していますが、そのためには「冷媒」と呼ばれる物質が重要です。しかしこの冷媒は温暖化に影響を及ぼす物質であり、環境規制の対象となっています。
現在の主流冷媒「R32」について
現在、家庭用エアコンの冷媒はほぼR32という規格へ移行済みです。R32は環境負荷が小さいとされており、現時点で最もバランスのとれた冷媒として世界的に普及が進んでいます。
古いエアコンの修理不可にも影響
フロン排出抑制法の指定製品制度により、冷媒規制は段階的に強化されています。もし古い冷媒を採用しているエアコンが故障した場合、室外機・室内機が問題なくても冷媒がないことで修理できないパターンが出てきます。
2. 2027年に具体的に何が起こるのか
では、2027年以降に一般のご家庭が実際に受ける影響はどのようなものでしょうか。特に重要な2点を解説します。
(1)格安エアコンが店頭から消える
省エネ基準を達成するためには、現在の格安モデルでは対応が技術的に困難とされています。その結果、現在5〜8万円台で流通している格安エアコンは、2027年4月以降、在庫がなくなり次第、市場から姿を消す見通しです。
⚠ 「買えない・直せない」時代が来る前に知っておくこと
格安エアコンが入手困難になるだけでなく、現行の旧型冷媒を使ったエアコンの補修用冷媒の流通も将来的に縮小が予想されます。設置からの年数が経過しているエアコンで「冷媒漏れ」等の故障が発生した場合、これを理由に交換が必要となる可能性もあります。
(2)エアコン全体の価格が上昇する
格安モデルがなくなることで、エアコン市場の最低価格帯が大きく上昇します。専門家の見解では、現在と比べてエアコン全体の価格が3割以上高くなる可能性が指摘されています。場合によってはベーシックモデルが現在の倍以上になるとの試算もあります。
※上記は業界内の見方をもとにした目安です。実際の価格はメーカーや製品ラインナップによって変動します。
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3. 2027年だけじゃない——「2029年問題」も知っておこう
「2027年問題」の影に隠れていますが、実はその2年後の2029年にも、同じ省エネ法の改正に基づいた次の規制が控えています。こちらはまだほとんどメディアで取り上げられておらず、見落とされがちな盲点です。
⚠ 2029年問題とは
2027年の省エネ基準改定と同じ告示の中で事務所などで使われる、壁掛け形以外のエアコンおよびマルチエアコンについても、2029年度を目標年度とする新たな省エネ基準が設定されています。2年後には「第二波」の規制が来るのです。
(1)2029年に対象となるエアコンの種類
2029年の新基準が適用されるのは、以下のタイプのエアコンです。事務所や店舗に多い類の機種ですが、家の間取りによっては家庭用でも存在するため注意が必要です。
天井埋め込み型(パッケージエアコン)

天井に室内機を埋め込むタイプ。1方向・2方向・4方向の吹き出し口があり、リビングや店舗・事務所に多く使われています。圧迫感がなくスタイリッシュな半面、本体価格・工事費ともに壁掛け型より高額になりがちです。
壁埋め込み型(ビルトイン型)
壁の内部に室内機を収めるタイプ。和室の柱間などに設置されることが多く、すっきりした見た目が特徴です。設置には壁の内部スペースが必要で、リフォーム時に選ばれるケースが多いです。
床置き型
床面に設置するタイプ。足元から直接冷暖房できるため、寒冷地の暖房や窓下への設置に適しています。東北地域では、特に暖房用途でお使いの住宅も多いタイプです。
マルチエアコン(1台の室外機に複数の室内機を接続)
1台の室外機で複数部屋を賄うシステムタイプ。室外機の設置スペースを節約できる反面、本体価格は高く、1室でも故障すると全体に影響する点がデメリットです。新築・リノベーション時に採用されることが多いタイプです。
(2)2027年問題との違いと注意点
2027年問題と2029年問題は、同じ省エネ法の改正から生まれた問題ですが、性格に違いがあります。
(3)2029年問題が住宅に与える実際の影響
2029年問題が特に影響を与えるのは、天井埋め込み型やマルチエアコンをお使いの方です。これらのタイプはもともと本体価格・工事費が高く、かつ交換工事が大掛かりになるケースが多いため、2027年問題よりも家計への影響が大きい可能性があります。
価格上昇リスクが2027年よりも大きい
天井埋め込み型・マルチタイプは大掛かりな機器のため、現時点でも壁掛け型の1.5〜3倍程度の本体価格帯です。ただでさえ値上がりが続く中で新基準対応によるコスト増が上乗せされると、買い替え費用がさらに跳ね上がることが予想されます。
工事が大掛かりになりやすい
壁掛けとは違い工事も複雑なため日数を要する場合があります。2029年を前に駆け込み需要が増えると、工事の予約がとりにくくなることも考えられます。
対策:2027年と2029年を一緒に計画する
住宅内に壁掛け型と天井埋め込み型など複数タイプのエアコンをお使いの場合は、2027年・2029年の両方をまとめて計画的に交換・更新することで、工事コストの分散を防ぐことができます。資金が多く必要になりますが、長い目で見た時のトータルコストは早めに交換するほど抑えられる可能性が高いです。
4. エアコン交換はいつが正解?タイプ別アドバイス
「それで、結局いつ買い替えればいいの?」というのが正直なところですよね。ご予算や現在のエアコンの状況によって最適解は変わります。以下の3タイプに分けてご案内します。
▶ タイプ1「初期費用をとにかく抑えたい方」へ
→ 今すぐ購入を検討してください
今後もエアコン本体の価格は上昇傾向が続くと予想されます。現在の物価高に加え、2027年の省エネ基準対応によるさらなる価格上昇が見込まれるため、初期費用を抑えたいなら「今が一番安い時期」と考えておくべきでしょう。
注意点:格安エアコンの電気代に注意
ただし、格安エアコンは省エネ性能が低いため、月々の電気代が高くなりがちです。条件によっては省エネエアコンよりトータルコストが高くなる試算も出ています。「安さ」だけで選ぶと後悔するケースが多いため、設置する部屋の広さに合わせてしっかりご相談ください。
▶ タイプ2「長期的にお得を選びたい方」へ
→ 省エネエアコンへの投資がベスト
省エネエアコンは2027年の新基準をすでにクリアしているため、将来的にも安心して使い続けられます。さらに、毎月の電気代が大幅に抑えられるため、初期費用が高くてもトータルコストでは省エネモデルが有利になるケースが多いです。
再熱除湿機能搭載:除湿運転中に室温が下がりすぎず、夏の蒸し暑い日も快適に
高性能暖房(寒冷地対応に近い機種も):東北の厳しい冬でも許容できる暖房能力
電気代節約効果:機能と性能のダブルパンチで電気代カット
▶ タイプ3「設置から7年以内のエアコンをお使いの方」へ
→ 焦らず現状維持でOK(ただしメンテナンスを忘れずに)
2027年から逆算すると、2020年以降にエアコンを交換されている場合は、まだ十分に使い続けられます。無理に今すぐ買い替える必要はありません。ただし、5年以上経過すると内部にカビや汚れが蓄積しやすく、冷暖房の効率が落ちてきます。
エアコンスプレーに頼らないで!
市販のエアコン洗浄スプレーは圧力が低く、汚れをエアコン内部に押し込んでしまうことがあります。またスプレーでは対応できない送風口のローターにも汚れが蓄積しやすく、取るのは容易ではありません。
5年以上使用のエアコンはプロのエアコンクリーニングをおすすめします。当社でも対応しておりますのでお気軽にご相談ください。
まとめ
今回は「エアコンの2027年問題」についてまとめました。さらに2029年問題も控えているため、エアコンの買い替えを検討されている方は、ぜひ両方の問題を踏まえて計画的に準備を進めていただければと思います。
2027年4月から省エネ基準が引き上げられ、格安エアコンは事実上の出荷禁止となる見通し
エアコン全体の価格が3割以上上昇するとの予測もあり、買い替えを検討中なら早めの判断が得策
格安エアコンは電気代が高くなりがちなため、長期的なトータルコストでは省エネモデルが有利なケースが多い
設置から7年以内なら焦らず使い続けてOK。ただし定期的なプロによるクリーニングで性能を維持しよう
エアコン交換・クリーニング
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